青春の輝き

~懐かしい良き時代の記憶~

青春の洋楽SONG(21)ザ・ロード・アウト~ステイ / ジャクソン・ブラウン

エストコースト・ロック(サウンド)という呼び名を聞いて、懐かしいと思う人は僕と同世代でしょう。最近はそういう言い方もしなくなりました。

ジャクソン・ブラウン、皆さんご存知でしょうか?イーグルスの「テイク・イット・イージー」は、彼とイーグルスの共作。ジャクソン・ブラウンイーグルスJ.D.サウザーリンダ・ロンシュタットらの友人でもあります。

アルバム「ホールド・アウト」までは良かったのですが、「愛の使者」あたりから雲行きが怪しくなり(笑)、その後はメッセージソングが多くなって行った彼。しかし全米ナンバー1アルバム&シングルをそのキャリアに持つ彼は間違いなく、アメリカの良心を歌い、ウエストコースト・サウンドをリードして来ました。

2005年にアコースティックなアンプラグドのアルバムを出し、その後オリジナル・アルバムも発表、コロナ禍においても積極的にシングルを発表し、ジェームズ・テイラーとコンサートを行うなど、まだまだ現役です。

ジャクソン・ブラウンと言えば、やはりアルバム「レイト・フォー・ザ・スカイ」が1番かと、僕個人は思います。「プリテンダー」も確かに名盤ですし・・最近のものも・・結局僕は彼の作品は全部好きなのですが。

今日は「孤独なランナー」から「ザ・ロード・アウト~ステイ」をご紹介します。この曲はツアーに出ているバンドを歌ったもので、この曲を聴いて、僕は広いアメリカ大陸を縦断するツアーに出るアーティストやツアーメンバー達の日々に思いを馳せたものでした。初めてこの曲を聴いた時、僕は日本とは規模の違う、アメリカのショービジネスの一端を覗いたような気持ちになったものです。後に仕事で全米を巡った時は、iPadでこのアルバムを聴いて楽しんでいました。

このアルバムこそ、全米1位に輝いて当然の名盤ですが、このアルバムが発表された時は、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」が1位に居座っていたのはアンラッキーと言うしか無かったですね。

下のジャケットをクリックすれば、youTubeのPVを観ることが出来ますが、初めて「ベスト・ヒットUSA」でこれを観た時は、心から彼のコンサートにまた行きたいと熱望しました。(それ以前に実際のコンサートに足を運んでいましたので)

 

 

「ザ・ロード・アウト~ステイ」を聴く!

 

THE ROAD OUT ~ STAY / JACKSON BROWNE

Now the seats are all empty
Let the roadies take the stage
Pack it up and tear it down
They're the first to come and last to leave
Working for that minimum wage
They'll set it up in another town

Tonight the people were so fine
They waited there in line
And when they got up on their feet they made the show
And that was sweet--
But I can hear the sound
Of slamming doors and folding chairs
And that's a sound they'll never know

Now roll them cases out and lift them amps
Haul them trusses down and get'em up them ramps
'Cause when it comes to moving me
You guys are the champs
But when that last guitar's been packed away
You know that I still want to play
So just make sure you got it all set to go
Before you come for my piano

But the band's on the bus
And they're waiting to go
We've got to drive all night and do a show in Chicago
Or Detroit, I don't know
We do so many shows in a row
And these towns all look the same
We just pass the time in our hotel rooms
And wander 'round backstage
Till those lights come up and we hear that crowd
And we remember why we came

Now we got country and western on the bus
R and B, we got disco in eight tracks and cassettes in stereo
We've got rural scenes & magazines
We've got truckers on the CB
We've got Richard Pryor on the video
We got time to think of the ones we love
While the miles roll away
But the only time that seems too short
Is the time that we get to play

People you've got the power over what we do
You can sit there and wait
Or you can pull us through
Come along, sing the song
You know you can't go wrong
'Cause when that morning sun comes beating down
You're going to wake up in your town
But we'll be scheduled to appear
A thousand miles away from here

People stay just a little bit longer
We want to play -- just a little bit longer
Now the promoter don't mind
And the union don't mind
If we take a little time
And we leave it all behind and sing
One more song


客席には誰1人いない
さあ、ローディーにステージを明け渡そう
セットを取り壊して荷物をまとめていく
彼らは1番最初に到着して最後に出て行く
最低の賃金で働いている
そして他の町へ行き、ステージをセットしてくれるんだ

今夜の観客は素晴らしかった
彼らはちゃんと列んで待ってくれた
立ち上がってショーを盛り上げてもくれた
でも僕の耳には
ドアを閉める音や椅子を片付ける音が聞こえる
彼らが決して聞くことがない音だ

いくつものケースを転がしアンプを運ぶ
トラスを下ろして傾斜台に乗せる
そしていよいよ僕を運び出す時が来た
君たちは本当に一流だ
だけど最後の1本のギターの梱包が終わっても
僕はまだ演奏をしたいんだ
だからセットを全て片付けても
ピアノだけは残しておいて欲しいんだ

バンドの連中はバスに乗り込んで出発を待っている
これから僕らは夜通し走り続けて
シカゴかデトロイトか覚えていないけれど
どこかでまたショーを行う
連夜ショーを続けて来て
どの町へ行っても同じにしか見えなくなっている
ホテルとバックステージの間で
僕達の時間はドンドン過ぎていく
そしてライトの輝きを目にして
観衆のざわめきを耳にした時
僕達はなぜここに来たかを思い出すんだ

バスの中にはカントリー&ウエスタンも、R&Bもある
8トラックのステレオカセットを詰め込んで
バスがディスコにもなった
窓の外の景色を眺め 雑誌もたくさんある
CB無線からはトラック・ドライバーの交信が聞こえる
ビデオでリチャード・プライアを見る事だって出来る
何マイルも走り続けながら
愛する人たちに思いを馳せることもあった
でも時間がとても短く感じられるのは
演奏している時なんだ

みなさん、僕達のショーを盛り上げてくれるのはあなた達です
そこにただ座って待つのもいいけれど
それより僕達に手を貸して下さい
さあ、一緒に歌いましょう
間違えるはずがないでしょう
朝日が照りつける頃
あなた達はこの町で目覚めるけれど
僕達はここから何千マイルも離れた町へ
行かなくてはならないのです

皆さん もう暫くいて下さい
僕達はもう少し演奏していたいのです
少しくらい時間をもらっても
プロモーターは気にしないでしょう
ユニオンだって許してくれるでしょう
だから時間なんか忘れて
もう1曲歌いましょう